【みのり園を訪ねて】

吉備中央町にある児童養護施設「みのり園」を訪ねました。小出園長先生とお話しし、園内を案内していただきました。

変わってきた、施設で暮らす子どもたち

ここでもやはり聞こえてきたのは「職員不足」という言葉でした。子どもたちに適切な支援をするためには、もっと常駐の職員が必要だそうです。

今の児童養護施設には、親がいない子だけでなく、虐待から避難してきた子や、病気を抱えた子もいます。みのり園では病気の子が多く、職員さんが常にたくさん必要です。

私がいた頃は、病気の子はほとんどおらず、育児放棄や家庭の事情で育てられない子がほとんどでした。病気のケアまで考えると、支援の難しさは段違いだと分かります。

新しくできたユニットには、お笑い芸人のやすこさんの色紙がありました。やすこさんも施設で育った経験を明かして活動されています。本当にすごい方だと思います。

ケアリーバーとして伝えられること

施設を巣立った人のことを「ケアリーバー」と呼びます。今の私は、まさにその立場です。私がどんな経験をし、何を考えて生きてきたのか。それは施設の職員さんや、これから巣立つ子どもたちの役に立てられると思っています。

小出園長先生からは、「卒園する子どもたちに向けて話をしてほしい」と言っていただきました。

社会に出ると、どうしても出遅れてしまいます。何が、と聞かれるとうまく言えませんが、本来なら親のもとで毎日自然に身につく一般常識が、私にはまったくありませんでした。この歳になっても、まだまだ勉強の毎日です。施設の先生が悪いのではなく、どうしても伝えきれない部分があるのです。

私は個人的に、30歳くらいまでは何らかのサポートが必要だと考えています。困ったときの相談役として、今の私には行政書士としての知恵もあります。

「できる限りのサポートを、子どもや若者たちへ」。

【月と浮き木】について